三橋貴明×山本太郎】Part1
絶対にTVでカットされる国債の真実

https://www.youtube.com/watch?v=ynVn-3tLhj4&feature=youtu.be






冒頭20秒~より国会で孤軍奮闘して
「緊縮財政政策に反対する」
山本太郎議員を三橋貴明氏が紹介する。
対談テーマは『官僚・政治家・御用学者、
なぜエリートはウソをついてしまうのか?』。


50秒~緊縮財政政策に反対を主張する議員は、
山本太郎議員だけでなく実は与党陣営の自民党
にもいる事を山本太郎議員がほのめかし、
三橋氏が安藤裕議員と明言する。




安藤裕議員のオフィシャルサイト

https://www.andouhiroshi.jp/



以下、Ⓐを三橋貴明氏、
Ⓑを山本太郎氏と表記します。





1分25秒~
Ⓐ国会の中での緊縮財政論はどうですか?
Ⓑ緊縮脳になって、財務省に洗脳されてます。




1分48秒~
Ⓐお金について人類の99%が間違えている。
ここで明石順平さんの著書
「データが語る日本財政の未来」を紹介する。
Ⓐの感想「あれだけデーターが読めるのに、
なんでこんな本を書くのかなと謎だった
のですが理由はわからないのですが・・・」


『データが語る日本財政の未来』明石順平
http://i-shinsho.shueisha-int.co.jp/kikan/033/

カスタマーレビュー
https://amzn.to/31IHnFO

明石順平さんのブログ
http://blog.monoshirin.com/entry/2019/01/07/195229


以下はⒶの指摘した明石順平氏の著書
「データが語る日本財政の未来」の嘘


(1)お金について理解していない。
未だに金属主義で、お金が「債務と債権の記録」
であり政府が国債を発行すると家計の銀行預金が
増えるという現実すら知らない。


※金属主義 https://bit.ly/2Xovkyi

(2)インフレについて理解していない。
おカネの量が増えればインフレになると思っている。
第一次世界大戦後のドイツの例を出す。

(3)諸外国との比較に際し、国債の「通貨」に
ついては(おそらく故意に)無視する。
国債がユーロ建てのギリシャと比較する
いつものパターン

(4)政府の負債を「返済するもの」と
勘違いしている。
明治以降、日本政府の負債は3740万倍に
なっているのだが・・・

(5)本質ではない「政府の資産の中身」に
注目させ破綻否定論を貶める。
政府の資産が「ゼロ」でも財政破綻
あり得ない。


(6)長期金利下落の本質を理解していない。
日銀の量的緩和以前から金利が超低迷している
理由を知らない。

(7)最後はやっぱり出鱈目な日銀破綻論。
150年後まで生きるつもりらしい。





6分48秒~
Ⓐが財政破綻論の嘘を解説する。
ケーススタディ
人が銀行からお金を借りる時、
そのお金はどこからやって来るのか?
Ⓑは日銀の当座預金からやってくる
のではないかと答える。
Ⓐは正解を以下のように説明する。
実は、銀行が顧客に融資した瞬間に
貸した分の銀行預金が誕生する。
融資金額を通帳に記帳しただけで
銀行預金が生まれる。
つまり「誰かがお金を借りない限り、
銀行預金と言うお金は絶対に生まれない」。





8分39秒~
Ⓐが興味深いグラフを示す。表題は
「日本の家計の預金・企業の借入の推移(兆円)」
グラフは、1997年から2018年までの
家計預金額と企業借入額の推移を示していて
家計預金額は、この20年間で200兆円以上
増えているが、企業借入額は増えていない。
企業が借り入れていないにも関わらず家計預金額が
増えているのは何故か?とⒶはⒷに質問している。



9分44秒~
上記質問の答えをⒶは政府が借りているからと明言する。
要は国債を発行しているから家計預金額が増えている。
サライです。「誰かがお金を借りない限り、
銀行預金と言うお金は絶対に生まれない」。



10分8秒~
Ⓐは日本政府が国債を発行して資金調達をする時に、
日本政府はどこからそのお金を調達するのか?
とⒷに聞きます。日本国民の99%以上の方々が、
家計預金からお金を調達すると思っている。
正解は日銀当座預金から日本政府はお金を調達している。




11分14秒~
日本政府が国債を発行し、日銀当座預金から
お金を調達し、公共事業を請け負った企業への
代金支払いを「政府小切手」で支払い、
企業側はその「政府小切手」を銀行へ
持ち込んで現金に換える。銀行は
「政府小切手」を担保に紙幣を発行する。
この仕組みが正に「誰かがお金を借りない限り、
銀行預金と言うお金は絶対に生まれない」こと
を説明しています。つまり、
政府が国債を発行すればするほど、
我々の銀行預金が増えてしまう。




14分12秒~
Ⓐは石破茂議員の過去の発言を持ち出す。
「今は国民預金(家計預金)に残高がある
から国債を発行できます。
いずれ家計預金を超える国債発行残高に
なったら破綻する」と言うレトリックを
言われた。
このレトリックのネタ元は伊藤元秀先生
であるとⒶは漏らした。

伊藤元秀氏 https://bit.ly/2E0Zw6S



14分46秒~

上記のレトリックが、現実には発生しない
説明をする為の図解として
「日本国家全体のバランスシート(兆円)」
を表示する。
右側の負債の黒い部分1287.4兆円
(地方分も含む)が右側の青い部分家計の
金融資産を上回る心配や懸念が、
石破茂議員の過去の発言に滲んでいる訳ですが、
Ⓐの説明では日本政府の負債が増えれば
増えるほど、家計の金融資産は増えて行きます。
繰り返しでクドイですが、
「誰かがお金を借りない限り、銀行預金と言う
お金は絶対に生まれない」を証明する話を
Ⓐがしています。




15分50秒~
前述の(4)政府の負債を「返済するもの」
と勘違いしている。
明治以降、日本政府の負債は3740万倍に
なっているのだが・・・
この詳細説明です。
日本政府の債務残高(2015年時点)は、
名目の金額で1872年の3740万倍!
実質でも1885年の546倍!になっている。




17分30秒~
1970年から直近までの日本政府の
長期債務残高(兆円)の棒グラフを示す。
<地方分債務残高は除いたもの>
この時系列で我が国では、過去に何度も
財政破綻論が出てきている。
(1)1975年三木内閣通常国会にて
「初めて赤字国債を発行しました」大平大蔵大臣は
「万死に値する!一生かけて償う」と発言。
(2)1982年鈴木善幸首相
「財政非常事態宣言」
(3)1995年村山内閣の武村正義蔵相
「財政危機宣言」
上記を踏まえて、2018年の政府長期債務残高は、
1107.4兆円。
1995年の  2.7倍
1982年の  5.4倍
1975年の 34.5倍
1970年の152.6倍です。




19分37秒~
では、何がボトルネックになって
国債が発行出来なくなるのか?
少なくとも発行残高ではない。
一つの要素は金利です。
明石順平氏の『データが語る日本財政の未来』
に書いてある「財政破綻のパターンと言うのは
政府の国債金利が上昇する事は事実です。
2012年にギリシャ財政破綻した時、
ギリシャの10年ものの国債金利は年利で
40%を超えました。
1998年のロシアの財政破綻の時には
短期国債が100%を超えました。




20分33秒~
我が国の金利は?
日本政府の長期債務残高と
長期金利の棒グラフです。
債務残高が増えても、
長期金利はゼロ。
1986年と比較して長期債務残高は
5倍に増えている。
10年ものの国債金利
1996年は6%を上回っていた。
現在の金利はゼロ。
財政破綻論者は債務残高しか見ていない。





21分12秒~
Ⓑ「この金利が下がり続けていることに関して、
結構地方の銀行が悲鳴を上げているではないですか。
それを考えると、一番具合の良い金利ってどの
レベルなんですかね?」
Ⓐ「他の国を見ればわかります。
2009年のグローバルスタンダードは
3%強です」。
「デフレ化したから金利が下がったのです」。




22分30秒~
Ⓑ「だって人がモノ買わないのに、
モノがもっと作れるような機械を設備投資
しませんよね」Ⓐ消費が増えないから企業も
設備投資をしない。だから益々デフレ化する。
世界で長期金利が1%を割り込んだのは
わが国が初めてです。2番目がスイスです。



23分48秒~
金利が下がったって財政破綻するだろうと
言う人の為にもう一度いいます。
ギリシャはユーロ建てで国債発行してました。
ロシア・アルゼンチンはドル建てで
国債発行してました。




24分15秒~
日本の国債・財投債所有者別内訳
(2018年9月末)円グラフを提示。
日本国債は100%円建てです。
日銀の国債保有率は、
10年前は5%に過ぎなかったのが現在は
45%強でトップです。
日銀は日本政府の子会社です。
日本政府は日銀の株式を55%所有しています。
残り45%は国債金融資本に持たれている
のではないか?と懸念する人がいます。
でもほとんどが日本人です。外国人は6%です。




26分32秒~
日銀が所有する日本国債については返済が不要です。
なぜなら、親会社と子会社のお金の貸し借りは連結決算で相殺だからです。




27分32秒~
100%円建ての日本国債
どうやったら破綻するのですか?
「それは日銀が国債を買い取ったら
返済不要だから破綻しないと言いたいのか?」
「はい、そうです」と言うと・・・
「そんなことをしたら
ハイパーインフレーションになる」と
破綻論者はテンプレートのように言う。



28分7秒~
「日本のマネタリーベースとインフレ率」
グラフを示す。
赤い部分が日銀の発行したお金の残高。
黒田東彦氏が日銀総裁に就任した
2013年は130兆円ほどの残高でした。
青いラインがインフレ率です。

黒田東彦氏 https://bit.ly/2BLF5L0



28分45秒~
明石順平氏の著書『データが語る日本財政の未来』
の嘘で前述した「なんでインフレになるのかを
理解していない」。
大量にお金を発行すればインフレが起きるのであれば、
例えば私が1000兆円の現金を発行しました。
そしてその1000兆円の現金を河原で燃やしました。
それでインフレが発生するでしょうか?
これだけではインフレにはなりません。
インフレにさせる為には誰かがそのお金を
消費しなければいけません。
誰かがお金を借りないと、お金が生まれないのと同じで、
誰かがお金を消費しないとインフレは発生しない。
実際に実体経済が回らないとインフレは起きません。
それで消費や投資が増えてモノやサービスが
たくさん買われるとインフレ率は上がります。
それで、日本政府は実際何をやっていたかと言えば、
緊縮財政で政府支出を減らし消費税増税
個人消費を落ち込ませ益々デフレ化を
促進させていたのです。
日本政府がモノやサービスを企業から買ってくれていれば
インフレ率は上がったでしょう。
もしくは、我々日本国民が、モノやサービスを購入
したくなるような政策を打っていれば、インフレ率は
上がったでしょうね。実際は真逆のことをやっていた。
なぜ、お金を発行するだけで、
インフレになると思っていたのでしょうか?
Ⓑ「与党・野党それぞれにレクチャーが必要ですね」。
Ⓐ「少なくとも橋本龍太郎政権から緊縮財政です。
橋本・小泉でやって安倍政権でも緊縮財政をかなりやりました」。





31分3秒~
Ⓐ実は財政健全化の定義もみんな勘違いしてまして、
財政健全化の定義は、政府の負債を減らすこと
ではありません。GDPを増やすことです。




31分54秒~
政府の負債対GDP比率(右軸、%)と
負債総額(左軸、億円)の折れ線グラフと
棒グラフで図表化しています。
Ⓐ「これで見ると、我が国は既に財政健全化が
達成されています。黄色い棒グラフが返済する
必要の無い日銀保有国債債務残高を引いた額で、
量的緩和政策で政府の負債対GDP比率は今
100%ですので、財政健全化は達成されております。
これはテレビではカットされます。




32分39秒~
テレビが一番放映したくない図表がこれです。
日本の国債・財投債所有者別内訳(2018年9月末)
100%テレビではカットされますので、
生放送でバーンと出してやります。




32分54秒~
Ⓐ「ここまで言っても、政府は財政破綻しないだろうけれど、
日銀が国債買い取って当座預金と言うお金を発行して、
そこに金利をつけている。やがてその金利の利払いで
日銀が債務超過になって破綻すると言っている
日銀破綻論があります」




《感想》
この対談で最も勉強になったことは、以下の通りです。

『誰かがお金を借りないと、お金が生まれないのと同じで、
誰かがお金を消費しないとインフレは発生しない。
実際に実体経済が回らないとインフレは起きません。
それで消費や投資が増えてモノやサービスがたくさん
買われるとインフレ率は上がります。
それで、日本政府は実際何をやっていたかと言えば、
緊縮財政で政府支出を減らし消費税増税個人消費
落ち込ませ益々デフレ化を促進させていたのです』

2019年秋に消費税が10%に値上げされることで、
個人消費は益々落ち込みます。
それで日本経済はどうなるのでしょうか?
そんな暗雲が立ち込める近未来は刻一刻と近づいてきます。
しかし、山本太郎議員は三橋貴明氏の引き立て役ですね。
三橋貴明氏一人で話をしてもまったく問題がない内容でした。
山本太郎議員のパワーの源に三橋貴明氏の造詣や経験が
活かされる近未来がやって来るのでしょうか?
三橋貴明氏は自民党員ですので、
この対談は自民党員である他の国会議員を相手にすれば
良かったのではないか?
そんな三橋貴明氏を飲み込む力量を山本太郎議員に期待しながら、
今後の政局を眺める事になります。
それにしても財務省の緊縮財政政策は、
日本経済の活力を削ぎ落しているとしか思えない
三橋貴明氏の説明に他の論客が「同調しない」もしくは
「同調できない」理由はどこにあるのか?
ここにもアンテナを立てて注視していく事以外ありません。

以上