CS(顧客満足度)をホスピタリティ(顧客視点対応)へ切り替えていく取り組み

 

長くなるとメンドウなので、導入部分のヤリトリは省きます。キモの部分だけ抽出して書きます。

 


某社のスマホ機種変更に関して以下の2点を店舗スタッフに要望する。しかし、店舗では対応不能で(仮称)お客様相談室扱いになる。

 

 


(1)事務手続きにおける設問に答えて署名する場面で、顧客心理に配慮が無い。

 

「ここまでで、お客様が不明と感じるところはございますか?  Yes /  No 」
タブレット画面に、イエス or ノーのチェックボックスが表示される。


不明点がありますか?に NOと答えると、で、契約をするスマホ利用者が、「全て完璧に理解しました」と見なされる不安を感じさせます。

 

この時のタブレット端末の契約書に電子署名する顧客の不安心理つまり、今は不明な点があるのか、無いのかも不明なんだよ・・に配慮が足りないと思います。

 

『この不明な点はありますか?にNoと答える事によって、店舗スタッフの全責任が消え去る、か・の・よ・う・な・やり方に、「悪意を感じる」事は大袈裟かも知れませんが、少なくとも「誠意」は感じられません』と要望しましたが、店頭では全く理解が得られませんでした。

 

店舗では、「不明な点があればそれに対する説明は真摯に対応します」だけなんです。窓口顧客の立場では、不明な点が有るのか無いのか、これ自体が不明なんです。

接客スキルとして、「それはご不明点が出て来た時点で、いつでも対応しますから、ご安心下さい」と言う、顧客心理を安心させる一言が無いことが、問題なのです。

 

 

 

(2)上記のような顧客要望に対するリスナーマインド(要望を聞くチカラ)は、制度化されていますが、アンサーマインド(聞き入れた要望に対するサービス提供者の応えるチカラ)が制度化されていません。

これは、顧客要望を聞く事は出来ても、返答(要望に対するサービス対応や即応)が無く、「要望を聞いてオシマイ」では単なるガス抜きでしかない。

 

顧客要望への対応として、何から何でも100%対応出来るものでは無い事は承知の上ですが、少なくとも、顧客要望への返答が、要望の種類によって即応出来るモノから、1~2日かかるモノ、3~4日掛かるモノ、一週間かそれ以上掛かるモノ等々の振り分けと返答方法が制度化されていないので、サービス提供会社はこの問題に取り組んで欲しい。

 

CS(カスタマー・サティスファクション=顧客満足度)の基本は、コミュニケーションです。だから、リスナーマインドとアンサーマインド双方が制度化されていないと、CSとは言いません。両者のバランスを考えて下さい!

 

また、アンサーマインドが制度化されるには、「社内組織において責任の所在が明確」になっていないと時間が掛かります。平社員・係長・課長・部長・事業統括部長(取締役)・常務・専務・社長とそれぞれの「責任所在」が明確になれば、誰の判断が必要な要望なのか一目瞭然です。
何でもかんでも上申して判断を仰ぐ組織体制では、「判断を速くする」事は出来ません。

 

 

 


さて、(1)に関して、本日電話で話をした本社の方に、この問題への対応力は、接客対応力を強化する為に、NLP(ニューロ・リンギスティック・プログラム)をお勧めしました。


接客対応窓口では、しばしば「専門家の色眼鏡」と形容される説明する者に取ってはあたりまえの慣用句的理解用語を省略して説明する為に、初心者(顧客)が理解出来ずに説明が先に進んでしまう事が良くある。説明をする店舗スタッフの立場に立てば、次の顧客への時間短縮化=効率説明が、その原因を作る事になる。

だからこそ、上記のNLPスキルが役に立つ。

NLPのすすめ
http://bit.ly/2n9WzXG

NLPとは?
http://www.nlpfukuoka.com/nlp.html

このNLPスキルを身につける事によって、顧客の無意識的仕草で説明の理解度合いが分かったり、適度に的確な質問をして理解度を確認する事も接客スキルとして必要です。

 

 


上記(2)に関してですが、リスナーマインドとアンサーマインドの制度化が、CS(顧客満足度)の進捗に繋がり、現状ではアンサーマインドが制度化されていない点に、CSが上手く機能していないと考えられます。

呼吸に例えれば、リスナーマインドは「吸気」、アンサーマインドは「呼気」です。
両立して始めて呼吸です。

そのアンサーマインドを制度化させる為に一番大切な要素は、「責任所在の明確化」です。

この点を深く理解する為には、カレル・ヴァン・ウォルフレンの著書「人間を幸福にしない日本というシステム」にその答えが書いてあります。
http://amzn.to/2e9q2vL

 

 

日本と米国で異なる「想定する物量」がソフトウェア開発の生産性の違いを生む http://simplearchitect.hatenablog.com/entry/2016/02/15/080413

これは非常に分かりやすいケーススタディです
企業文化における、「責任の所在が明確」だからこそ、判断が速い。 日本の企業文化では、ジャーナリストのカレル ヴァン・ウォルフレンが著書の「人間を幸福にしない日本というシステム」で明らかにした日本人の意識構造及び権力構造の一端がここにも再現されているように感じるのは僕だけでしょうか?

 


上記の話をスマホベンダーの相談窓口の上司(スーパーバイザー)さんと話をしました。
概ね好意的・前向きに聞いて頂きました。


以上です。